A Guide for All Leaders and Managers to Type Theory and the Unconscious World.
ー Elevating Leadership Skills and Character The Jung Way
能力の高い人材がますます求められている中、管理職やリーダーのリーダーシップの向上 は時代的テーマとして重要性を高めています。ユングのタイプ論は、ただ分類的に自己のタイプを知るための理論ではなく、基本的な四つの心理的機能と内向性・外向性の心理的態度を自分の中で統合し、全てを活用できる全体性のある人間を育てることを目指している理論です。 ユングはこれを実現する過程を「個性化の過程」と呼びました。つまり、ユングのタイプ論は人格と能力の向上を睨んだ「自己実現の理論」でもあるのです。この個性化を通じて、管理職やリーダーはマネジメントやリーダーシップの効果性を高め、組織や社会により高いレベルで貢献して行くことができるのです。
本書は、さまざまな組織で管理職やリーダーとして仕事をされている方々やそのための準備をされている方々に向けて書かれたリーダーシップ開発を目的に執筆されました。
本書では、多くの管理者が持つ問題言動は無意識の世界の要素が原因になっていることを紹介しています。管理職の無意識にある未熟な要素がリーダーシップの発揮についての大きな障害物となっているというわけです。筆者は、一般のマネジメント活動の機能不全やハラスメント言動等を無意識の世界を通じて解き明かしています。無意識下の言動であるがゆえに、ハラスメントは再発を防ぐことが難しいと論じ、対応策を示しています。無意識の要素を様々な角度から検証したユングの心理学は、リーダーシップの発揮に関して、様々な発見を読者にもたらしてくれます。管理職やリーダーとしての責任を持っている方々にとっての必読の書と言っても良いでしょう。
また、ユングの心理的態度と心理的機能、そして無意識の世界の洞察を通じて、読者を、全体性のある存在へと導きながら、より高いレベルのリーダーシップと人格の実現に向けて導いていきます。
本書では、心理的タイプについて、自分のタイプを理解するというレベルに留まらず、すべての心理的タイプを自分自身の中で統合していくユングが「個性化」と呼んだ世界を探求しています。管理職あるいはリーダーの成長や人格の獲得を、個性化の実現にダブらせながら実現させようとする意図を持った書物です。
■ 著者プロフィール
八木優市朗(Yuichiro Yagi)
マネジメント・コンサルタント。米系のトレーニング・コンサルティング会社で、エグゼクティブ・ディレクター(取締役)、トレーニング開発部マネジャー、マネジメント・コンサルタント等を歴任。一般会社で は、米系コンサルティング会社、米系自動車会社、米系保険会社、米系ハイテクガラスメーカー等で 人事部長、トレーニング部長、人材開発マネジャー等を歴任。 専門分野はマネジメント、能力開発。ユングのタイプ論については、数多くのマネジメントの現場に接しつつ、20年以上にわたって 研究をし続け、ユングの理論とマネジメントを融合するための理想的な経験を積み上げてきた。ま た、30以上のトレーニングを開発してきたトレーニング開発者でもある。ユング理論やドラッカー をベースにしたリーダーシップコンサルティング、管理者向けトレーニングには定評がある。米ウエスタン・ワシントン大学 経営管理学部修士課程修了(1990)。 現在、コア・コンセプト・ラボラトリー・ジャパンLLC, パートナー・コンサルタント、https://www.ccljapan.com